出入り口の法則

心の整理・思考法

私たちの日常は、実に多くの「出すこと」から始まっています。

有難う、すいません、おはようございます――これらはすべて、相手から何かを受け取る前に、自ら差し出す言葉です。挨拶も感謝も謝罪も、先に出すからこそ、場が整い、人の心がほどけ、関係が円滑に流れ出します。

迷いが生じると、人はつい頭の中で考え続け、「どうしようか」「どちらが正しいか」と答えを“入れよう”としてしまいます。しかし、思考が滞るときほど必要なのは、新しい答えを探すことではなく、今抱えているものを一度外へ出すことです。言葉にする、書き出す、行動に移す。出すことで、初めて余白が生まれ、次に入るものの居場所が整います。

駅のホームで電車に乗るとき、まず降りる人が先であるように、食事も排泄があってこそ成り立つように、世の中の流れは出入口の順序で保たれています。人間関係も同じです。先に敬意を示し、先に心を開き、先に与える。その姿勢が、信頼やご縁となって返ってきます。

ビジネスや人生の選択においても、この原理は変わりません。先に動く、先に投じる、先に差し出す。そうした小さな「出す行為」が、やがて大きな流れを呼び込みます。

出入口の法則とは、特別な知識ではなく、生き方そのものなのかもしれません。

まず出す。

言葉を、心を、行いを。

そこから、必要なものは自然と入ってくる――

その静かな循環を信じて、今日も一歩を踏み出していきたいものです。

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