人は、時代とともに変わっていきます。
便利さを手にし、効率を重んじるようになった現代において、
いつしか心の中の「大切な何か」が、静かに薄れているようにも感じます。
その一つが、
義理と人情ではないでしょうか。
義理とは、受けた恩を忘れず、筋を通すこと。
人情とは、人の心に寄り添い、思いやること。
どちらも、目には見えません。
けれど、確かに人と人との間に流れ、
関係を支え、信頼を築いてきたものです。
昔の人は、それを自然と大切にしていました。
教えられずとも、背中を見て学び、
当たり前のように受け継いできたものです。
しかし今、
それが「特別なこと」のように扱われている場面も少なくありません。
忙しさに追われ、
自分のことで精一杯になることもあるでしょう。
それもまた、人の弱さであり、否定すべきものではありません。
けれど、だからこそ思うのです。
ほんの一言の「ありがとう」
ほんの少しの気遣い
その積み重ねこそが、人の心を温め、
自分自身の在り方を整えていくのではないかと。
義理と人情は、古いものではなく、
むしろこれからの時代にこそ必要とされるもの。
人が人として生きていく上で、
決して失ってはならない、大切な心の軸です。
忘れずにいたいものです。
静かに、しかし確かに、胸の内に。
