滋賀県東近江市にある、古刹・永源寺へお参りに行ってまいりました。
山あいに佇むその寺は、門をくぐった瞬間から空気が変わります。

青もみじに覆われた山門。
柔らかな光が瓦屋根に差し込み、石畳には静かな時間が流れていました。

秋の紅葉で名高い永源寺ですが、
新緑の季節もまた格別でした。
鮮やかな緑はどこか瑞々しく、
風が吹くたびに葉が揺れ、まるで自然そのものが呼吸をしているようでした。

日々を過ごしていると、
知らず知らずのうちに心には埃が積もります。
忙しさ、焦り、人との比較、不安——。
けれど寺院という場所は、
そうしたものを一度静かに降ろさせてくれる場所なのかもしれません。
何かを願うというより、
「今ここに生かされていること」への感謝を手を合わせる。
その時間が、何より大切に感じました。

山門の前で立ち止まり、
しばらく風の音を聞いていると、
自然の中では人はあまりにも小さく、
だからこそ人は謙虚になれるのだと思いました。
便利さや速さを求める時代の中で、
ゆっくり歩き、静けさに耳を傾ける時間。
それは贅沢であり、
忘れてはいけない時間なのかもしれません。
また季節を変えて、訪れたい場所です。


